日本代表のFW大黒がフランス2部のグルノーブルへの
移籍が決定した。
これで日本代表の海外組がまた一人増えた事になる。
このグルノーブル入りは個人的には
非常に有意義な事であるように思える。
ポイントはフランス2部のチームであるという点である。
と言うのも、1部リーグに所属するチームでは選手層が厚く
大黒が移籍しても出場機会を多く得るには少々難しい。
2部リーグとは言え、海外のリーグでプレイする事は
非常に大きな意味を持つ。
それはトラップである。
日本の攻撃陣の弱点はトラップにあると断言しても良い。
ワールドカップなどで世界レベルでの戦いならば
シュートを打つチャンスはほんの一瞬である。
いかに中田や中村からのキラーパスがあっても
そのパスを生かすも殺すもシュートを打つ本人次第。
日本の決定力不足の影にはこのトラップの技術不足があるのである。
日本の選手が1トラップ2トラップで打つ所を
世界レベルのFWはノートラップか1トラップで打つ。
トラップが一回分少なければそれは大きなチャンスを生む。
相手DFがチェックに来る前に打ってしまえば
それはフリーで打つという事になる。
サッカーはいかに数的有利を生み出すかが勝敗の鍵を握る。
となればこのトラップ技術の習得が不可欠である。
日本のサッカーは戦術や戦略、パスやFKの正確さを求められ
その部分では非常に高いレベルになってきているが
トラップという一番大事な技術の部分で世界レベルに
大きく後れを取っているのは明かである。
海外のトラップを大事にしているサッカー文化に
より多く触れる事により、FWとして大きく成長する可能性がある。
この移籍に大いに期待しつつ、来年のワールドカップに向けて
日本の躍進を期待するばかりである。