ワールドカップを前に日本代表は
ドイツでコンフェデレーションズカップに出場している。
日本の初戦は世界ランキング6位のメキシコである。
今回のコンフェデ杯はいつもとは違った意味を持っている。
日本は昨年のAsian Cupで優勝し
アジア最強の称号を持っての参戦となる。
このコンフェデ杯は、前回のワールドカップ優勝国
ホスト国、各地域ごとのトップの国
合計8国の間で争われる。
ワールドカップの前哨戦とも言うべきこの試合は
いつもならただの前哨戦なのだが
今回、アジアにとっては意味が違う。
ワールドカップの出場枠は地域ごとに決まっており
アジアの枠を減らそうという話があるのである。
それがここまで減らされずに済んでいるのは
前回のワールドカップで日本がベスト16
韓国がベスト4と善戦しているからなのである。
しかしながら、前回のワールドカップでは
日本・韓国共に開催国であり、ある程度楽をして
本戦に出場しているのも確かである。
そこで、今回のコンフェデ杯が重要になってくる。
つまりこのコンフェデ杯で日本が
全く他国のサッカーに通用しない様な試合を
続けた場合は、ワールドカップでアジア出場枠を
削減されてしまう可能性が高い。
そんなプレッシャーの中で日本対メキシコ戦が始まった。
試合が始まってみると案の定、圧倒的に
メキシコがパスをまわし、日本はそれについていけていない。
しかしながら、日本も中沢不在の中で
しっかりと守って防いでいる。
それでも心配しながら見ていた前半12分に衝撃が走った。
最終ラインからのパスを小笠原を経由して加地へ
そして綺麗にサイドを抜けてセンタリングしたところへ
前回と同様に柳沢が飛び込み得点したのである。
いつも立ち上がりの良くない日本だが
今回はいつもとは少々違った雰囲気を醸し出している。
ジーコ監督のワントップという采配が成功しているのだろうか。
この得点から守備をしっかりと固めつつ
日本は安定したプレイでメキシコを攻め立てる。
逆にメキシコは少々攻めあぐねている感があった。
メキシコにもチャンスはあったが神・川口の好セーブで
何とか持ちこたえ、そのまま少し試合は落ち着いていた。
しかし前半の39分にメキシコのシーニャのドライブシュートで
ついに同点に追いつかれてしまう。
やはりこのレベルの相手となると一筋縄では行かない。
ほんの一瞬時間を与えれば、このシュートが飛んでくる。
ハイレベルな試合が展開されたが前半はそのまま終了。
前半終了近くになると、少々日本のバランスが崩れだしただけに
後半までに修正しておきたいところである。
そして後半が始まったが、日本も何とか立て直したが
メキシコの猛攻は続き、何度か危な場面を迎えつつも
試合は進んでいった。
途中13分ごろに、精彩を欠いていた中村と稲本をチェンジ。
守備を固めつつしっかり攻める形をとった。
しかしながら後半19分にフォンセカに
綺麗にヘッドで決められてしまった。
ここで大黒の投入で、一気に攻撃態勢を強化する。
既に1-2と負けているだけに強気で攻めたいところである。
それでも試合は動かず、今度は玉田も投入。
これで柳沢・大黒・玉田と超攻撃的な布陣となる。
このまま日本は再三メキシコゴールを脅かすが
ゴールを割ることは出来ず、1-2で負けてしまった。
しかしながら、決して世界レベルに対して
大きく引き離されているとも言えない事が解かった。
これで次のギリシャとの試合で今回の教訓を糧に
是非勝ちに行って欲しいものである。