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日本対キューバ

女子バレーワールドグランプリ2006が開幕となった。
オリンピックの前哨戦とも言えるこの大会では
日本の真価が問われる大事な戦いとなる。
初戦は鳥人軍団キューバ。
カルデロン監督とその愛娘の強力なタッグからなる強敵である。
世界トップレベルの実力を誇る強力なチームである。
対する日本は最小セッター竹下、強力なアタックを持つ高橋、大山
昨年はアタッカーとして大活躍し、今回は本来のポジションである
リベロに再度コンバートされた菅山、更なる進化を遂げた木村
スピード感溢れるプレイが特徴の杉山、日本のハイタワー宝来など
お馴染みの選手を中心に高さのある選手も新たに補充し
楽しみなチームとなっている。
日本は昨年のワールドグランプリでこのキューバを
残り1セットまで追い詰めながらも、勝利を納めることが出来ず
因縁の相手ともなる。
それだけにこの試合は何とか勝って欲しいものである。

日本のスタメンは竹下、大山、杉山、木村、高橋に加え
昨年はワインポイントブロッカーだった荒木が入り
リベロには菅山という布陣。
対するキューバはラミレスとメサのセッターコンビに加えて
最強のエース、カルデロンが入っている。
しかしながらもう一人のエースであるルイザと
いつもはスタメンであるバロスが怪我でスタメンから外れている。
また、個人的には宝来が控えに回っているのも気になるところである。

まずは第1セット、まずは大山の強烈なアタックが決まり
良いリズムで試合が始まる。
続いて新たにスタメンに入った荒木が決め
それに大山が続く形で、まずは3-1とリードを得た。
しかし今大会最高到達点を誇るカルデロンも黙ってはいない。
それでも日本はしっかりとブロックに跳び
相手の攻撃を限定してリードを保ったまま最初のテクニカルタイムアウト。
その後も、この試合スロースタートとなっているキューバに対し
杉山のブロード、木村のスパイクなどが決まり良い流れのまま
試合は展開し、2回目のテクニカルタイムアウトへ。
その後は荒木によるBクイック、そしてブロードと
変幻自在なプレーが決まり、キューバの追随を止め
1点のリードを保ったまま第1セット終盤を迎える。
この試合、キューバはブロックが完成するのが遅く
日本の攻撃が良いリズムで通っている。
しかし、良いリズムで来たモノの、第1セットの最後で
ついにキューバに捕まってしまう。
22-22と同点に追いつかれたのだが
この苦しい場面を断ち切ったのが荒木。
素晴らしいアタックで23-22と再度リードを得る。
その活躍に刺激されるように大山のブロックが決まり
24-22とついに日本のセットポイント。
しかしこの苦しい場面でキューバが粘り、24-24とデュース。
何とか最初のセットを取りたい日本だが、そのままシーソーゲームになる。
苦しい戦いながら、キューバのサーブミスなどもあり28-27と
再度日本のセットポイント。
最後は日本のブロックが決まり29-27で第1セットは日本が勝利した。

迎えた第2セットの日本のポイントで幕を開ける。
第2セット序盤は第1セットの負け方を引きずっているキューバが
ミスを連発し、それに加えて日本の攻撃も決まり大きくリードを奪う。
8-6と2点差をつけて最初のテクニカルタイムアウトを迎えた後も
日本は荒木の活躍などでリードを広げ、16-11と優位に立ったまま
2回目のテクニカルタイムアウトとなる。
その後もリードを保ち20-14としてセット終盤へ。
そのまま日本はセットポイントを迎え、25-18で危なげなく
第2セットも連取する。

勝てば試合の決まる第3セット。
このセットも荒木のブロックポイントで日本の先制で試合が始まる。
しかしさすがにキューバもそろそろ持ち直し
このセットは7-8でリードされてのテクニカルタイムアウトとなる。
ところが今度は日本が杉山の活躍により
16-13で日本のリードで2回目テクニカルタイムアウトを迎える。
そして試合も終盤、20-14と日本は更にリードを広げる。
そのまま試合は進み、ついに24-16と日本のセットポイント。
最後の最後でキューバが僅かながら粘るが
最後はキューバのサーブミスで25-17と
ストレートで世界ランク4位のキューバを破ってしまった。

ただ、勘違いしてはならないのが数点ある。
この試合がホームである事。
キューバのスタメンが2人欠けている事。
第3セットに入る時にエースのカルデロンが
脇腹を少々負傷していた事。
そしてキューバの様なチームはスロースターターである事。
これらの日本にとって優位な点が数多くあった事は確かである。
しかし、とは言えキューバに勝った事も事実。
喜びを噛みしめると共に、今後の戦いに勝ち
その実力を世界に知らせて欲しいものである。
今後の女子バレー日本代表には大いに期待できそうである。