ドイツワールドカップ8日目。
本日はアルゼンチン対セルビア・モンテネグロである。
南米のチームというとブラジルという印象が強いが
このアルゼンチンも恐ろしい強さを持っているチームである。
特にこのところ、ブラジルのロナウジーニョの人気で
ブラジルに目が行きがちな風潮だが
メッシやリケルメと言った強力な選手を数多く抱えている。
この強力なチームに対し、セルビア・モンテネグロが
どう戦うかが試合の見所だろう。
試合開始からアルゼンチンが攻撃に出る。
そして前半6分、いきなりの得点である。
左サイドから抜け出たサビオラからのパスを
マキシロドリゲスが華麗なシュートでまずは1-0と
アルゼンチンがリード。
とにかくアルゼンチンのパス回しのスピードが速く
一方的に試合を進めている。
セルビア・モンテネグロも弱いチームではないのだが
今大会のアルゼンチンは恐ろしいかもしれない。
セルビアはいきなり得点されてしまい
なかなか自分たちのペースにならず
攻めようとはするが、アルゼンチンの守りに跳ね返されてしまう。
アルゼンチンは攻撃だけでなく、守備も非常に堅実で
驚異的な力を秘めており、このチームを崩すのは難しいだろう。
そして前半31分、クレスポとの華麗なワンツーで抜け出した
カンビアッソが冷静にシュートしてゴール。
これで2-0とアルゼンチンがリードを広げる。
この素晴らしいパスワークをどうやって止めるのか
検討もつかない素晴らしいプレイであった。
その後の前半41分、サイドからサビオラが切れ込んでシュート。
相手GKがかろうじて弾いたボールを
詰めていたマキシロドリゲスが押し込みゴール。
この右サイドのサビオラのポテンシャルも恐ろしいものがある。
そしてそのまま前半が終了したが
この試合でもイエローカードが飛び交い
前半だけでアルゼンチンに1枚、セルビアに3枚と
4枚のカードが出されている。
今大会から危険なファウルへの判定が厳しくなったのが窺える。
後半開始直後からセルビアが攻めに行くが
やはりアルゼンチンのしっかりした守りには通用しない。
そのまま試合は進み、後半14分にこれまで素晴らしい活躍だった
サビオラを下げてテペスを投入。
テペス投入から6分、後半20分についにレッドカードが出された。
セルビアのケジュマンが両足でタックルに行き、一発退場。
アルゼンチンの恐ろしいまでの強さに
ファウルをしなければどうにもならない状況なのだろう。
セルビアは手も足も出ていない。
後半30分に、アルゼンチンはこの試合2得点の
マキシロドリゲスを下げて、ついにメッシを投入。
ここでさらに追加点を狙う作戦である。
その直後の後半33分、そのメッシがドリブル突破から
グラウンダーのクロス、それをクレスポがシュートしゴール。
マラドーナの再来といわれるメッシのいきなりのアシスト。
これで4-0とアルゼンチンの大量リードである。
そして後半39分、メッシに負けじと今度はテペスが
相手DF2人を抜き去り、GKと1対1となり
綺麗に逆を突いてゴール。
DFが強力なタックルをしているのにもかかわらず
それよりも強力なフィジカルでバランスを崩さず抜き去った。
5-0ともうアルゼンチンの勢いは止められない。
そのまま終了かと思われた後半43分に
今度はテペスからのパスを右サイドのメッシが受け
一気に相手ペナルティーエリアへ切れ込み
華麗なシュートでゴール。
これでメッシはワールドカップ初出場・初アシスト・初ゴールと
恐ろしい活躍で、マラドーナを超える存在と言っても
過言ではない存在になりつつあるようである。
ブラジルが先日のクロアチア戦でもう一つだっただけに
このアルゼンチンの強さは際だっているように思われる。
このまま試合は終了し、終わってみれば
6-0とアルゼンチンの圧倒的な勝利で幕を閉じた。
私が今大会で注目しているスペインやイングランドでも
このアルゼンチンに勝てるのかどうか疑問が残る。
今大会は素晴らしい試合が数多く見られるかも知れない。