女子バレーボールワールドグランプリ最終戦で
日本はブラジルと再度激突した。
この試合に勝てば日本は決勝ラウンド進出となるはずだったが
試合前に、現在7位のアメリカが負けてしまったため
日本はこのブラジル戦を前にして決勝ラウンド進出が決定した。
そのため、日本は何のプレッシャーもなく
ホームでブラジルと対戦する事が出来るわけである。
しかしブラジルは予選ラウンドで、現在負けなし。
しかも日本は最初の東京ラウンドで一度負けている。
雪辱を晴らす意味でも、絶対に勝っておきたい相手である。
日本のスタメンは昨日と同じメンバー。
個人的には大山よりも落合をと言いたいところだが
それはいろいろとあるのだろう。
第1セットまずはブラジルの強烈なスパイクで
ブラジルのポイントで始まる。
そのままブラジルは木村を狙い連続ポイント。
直後に高橋がやり返すが、ディフェンス面での
木村の穴をどうにかしないと危険である。
そして日本もブラジルに負けずに荒木の連続ポイントで
3-2とし、序盤から面白い試合展開である。
この後、竹下のツーアタックでまたもポイントを取り
日本はいきなり4連続ポイントとなる。
ここでブラジルは堪らずタイムアウトを取る。
良い試合が期待出来るかも知れない。
そして最初のテクニカルタイムアウトは接戦の末
8-7で日本リードで迎える事となる。
特筆すべきはブラジルの攻撃をしっかりと拾っている菅山である。
リベロでの起用のため、あまり目立ってはいないが
現在全選手中スパイクレシーブ率2位と大活躍である。
ところが、ブラジルがここに来て調子づき逆転し
10-14と一気にリードを広げられる。
ここで日本は調子の出ない大山を小山に変更。
個人的には良い選択だと思えてならない。
その証拠に、日本はここで2連続得点。
ここからどうにかして欲しいところである。
2回目のテクニカルタイムアウト13-16と少しリードを縮めて迎える。
そのまま日本はブラジルにリードされながらも
途中からの小山の活躍などで何とかつなぎ
17-20でセット終盤へ。
そしてそのまま19-24でブラジルのセットポイントとなってしまうが
ここで日本は高さを出すために竹下の代わりに
初出場となる高橋を投入し流れを変えにかかる。
そしてその直後に高橋のサービスエースでポイントを取るが
21-25で敗北となってしまう。
高橋は初出場となったが、プレーをしないまま終了となってしまった。
続く第2セット、日本は小山をそのまま投入している。
このセットもブラジルのポイントでセットが始まるが
日本も荒木の強打ですぐにやり返す。
しかし最初のテクニカルタイムアウトは5-8と
ブラジルリードで迎える事となる。
そのまま小山の活躍もあったのだが
日本は2回目のテクニカルタイムアウトも
リードを広げられて10-16で迎える。
日本の攻撃もある程度は通っているのだが
とにかくブラジルの攻撃が全く止められない。
菅山などのレシーブ頼みと言った感じで
肝心のブロックが上手く機能しない。
そのままブラジルペースで試合が進み
17-22となったところで、日本はまたも高橋を投入。
その高橋が入った直後に良いトスを上げて
それを小山がスパイクで決め、良い流れを作る。
そしてワンポイントでの使用だったため
すぐに竹下にまたバトンタッチし
日本は巻き返しを狙う。
しかしブラジルの勢いの前に、19-24でまたもブラジルのセットポイント。
ここで日本は杉山のクイックで20-24とし
そこに木村が続いて21-24としたが
最後はブラジルのジャケリネにやられて21-25で
第2セットも続けて落としてしまう。
正念場となった第3セット、日本は杉山に代えて
最年少の石川を投入する。
このセットもブラジルの連続ポイントで始まるが
しかし日本も小山の大活躍や、それに続いた
菅山の好レシーブなども功を奏して
最初のテクニカルタイムアウトはブラジルにリードを許しつつも
良いリズムで6-8で迎える事となる。
この流れが影響したのか、タイムアウト後はブラジルがミスを連発。
日本は10-10と同点に持って行く。
しかしこの日本の逆襲にブラジルが再度持ち直し
11-16と一気にブラジルペースで2回目のテクニカルタイムアウトを迎える。
ところが、今度は日本が再度持ち直して
連続ポイントなどで17-20まで詰め寄る。
しかしこの試合の日本は良いリズムを掴むと同時に
すぐにミスで悪いリズムを呼び戻してしまう。
そしてついに17-24でブラジルのマッチポイント。
ただ、この流れはどうにも変えることが出来ずに
18-25でまたもブラジルにストレート負けを喫してしまう。
ブラジルに2戦続けてのストレート負けは
あまりに屈辱的ではあるが、この試合でまた大きな経験値を
得た事は確かであり、まだ日本はこの後イタリアでの
決勝ラウンドが待っている。
何とか修正し、もう一度世界のトップレベルへ挑戦して欲しい。
今度の決勝ラウンドに期待したい。
さて、次はサッカー日本代表のアジアカップ最終予選である。
相手はワールドカップの本戦にも出場したサウジアラビア。
油断のならない相手である。
前回のアジアカップ王者の日本としては
このアジアの強豪をアウェーで相手にするとは言え
絶対に勝って最終予選を1位通過と行きたいところ。
そして今の日本は前回のアジアカップの日本とは
大きく変わりつつあり、パワーアップしていると考えられる。
この試合、是非とも安心して見たいモノである。
また今回の遠征ではメンバー発表の日に出発。
そして到着と同時に練習場で練習を開始という
異例の力の入れようであり、この成果も楽しみなところだろう。
日本のスタメンはGKにキャプテンの川口を据え
DFに三都主、坪井、加地、駒野、闘莉王
MFに遠藤、阿部、鈴木
FWは巻と田中達也の2トップ
登録上はDFとなっているが、システムは変わらず
三都主は中盤の左サイドに位置している。
日本のキックオフで試合開始だが
日本の立ち上がりは非常に良くない。
日本ボールにしてもパス回しが悪く、相手に取られている。
オシム監督もこの立ち上がりは気に入っておらず
ベンチで必死に会話を展開しているようである。
開始から10分経った後も、悪い状況は変わらず
ベンチから盛んに声が飛ぶものの
修正には至っていない。
逆にサウジアラビアの攻撃は綺麗に通っており
まだ枠を捉えていないだけで、いつゴールされてもおかしくない。
そこから10分経った前半20分、ようやく日本らしい攻撃が
1つ見られ、ここから少しずつ日本に変化が見られる。
序盤は最悪の立ち上がりだったが
このまま修正が上手く行けば、この試合は面白くなるだろう。
試合が進むにつれて、日本も立て直しつつあるが
サウジアラビアも非常に強いチームであり
なかなか思うような試合展開にはならない。
そのまま前半は0-0で折り返す事となる。
迎えた後半、いきなりサウジペースで試合が始まる。
サウジのキックオフからとは言え、日本は立ち直り切っていない。
立て続けに右サイドから攻められ、しかもミスで決定的な
チャンスをサウジアラビアに与えてしまうなど
ハーフタイムでの修正が見えない。
何とか川口が防いではいるが、このままでは時間の問題だろう。
そして後半11分、ついにサウジアラビアにチャンスが訪れる。
日本のゴール正面、ペナルティーエリアのすぐ外側で
FKを与えてしまうが、このシュートは枠を外れ
日本は相手のミスに救われた形となった。
ディフェンス面では問題が残るが、攻撃面では
両サイドからのサイドバックの上がりが良い形を生み
少しずつだが日本の攻撃が見られるようになる。
しかしながら、ディフェンス面では全く良い場面は見られず
非常に危険である。
後半20分、日本は田中達也に代えて佐藤寿人を投入。
流れを変える力を持っているだけに
彼のゴールを期待したいところである。
しかし、後半28分についにサウジアラビアに得点となる。
ここまでディフェンスが悪ければ仕方ないが
数の上ではそこまでピンチではなかったはずなのに
あっと言う間にボールを流され、DFが振られて得点されてしまう。
攻撃面で攻めている状態だったので、大いに残念である。
この直後に日本は巻に代えて我那覇を投入。
先制された事で目を覚まし、ゴールを奪いたいところである。
その後、後半36分に鈴木啓太に代えて羽生を投入。
ディフェンスで悪い部分だった鈴木を代える事で
ディフェンス面、そしてその流れが攻撃にも転じる事を信じたい。
羽生の投入で流れは少しずつ日本に来ていたが
結局その後得点を挙げる事は出来ず
0-1で日本が敗れてしまった。
勝てる勝てないの話ではなく、本来の日本の調子が
全く出ていなかった事が腹立たしいくらいに残念である。
アウェーとはいえ、良い試合をするだけの実力がありながら
ここまで実力が出ないと言うのは厳しいものである。
残念ではあるが、とにかく次のアウェーでの
イエメン戦に期待する事にしたい。