女子バレーワールドグランプリで日本はイタリアで
決勝ラウンドの初戦、ロシアと対戦した。
オリンピックの前哨戦とも言えるこの戦いで
日本は予選ラウンドで敗北したロシアとブラジルと同じ
グループとなってしまった。
しかしながら、この決勝ラウンドで日本が勝ったのは
キューバのみであり、それ以外はこちらも敗北したイタリア。
そして現在世界ランク1位の中国。
日本のレベルはこの決勝ラウンドでは一番下だと思っても
差し支えない状態である。
この決勝ラウンドでは3ヶ国中上位2ヶ国が準決勝へと
駒を進めることが出来る。
この試合の前にロシアは既にこの決勝ラウンドでブラジルに敗れており
もしこの試合で日本がロシアに勝てば
日本はブラジルと戦う前に準決勝への進出が決まる。
この後日本がブラジルに負けたとしても、当該国同士で
ロシアに勝っていれば良いというわけである。
そして注目のスタメンだが、このスタメンが面白い。
日本は大山、そして杉山を外しており
スタメンは竹下、高橋、荒木、木村、リベロに菅山。
そして小山と石川である。
大山が外れたのは当然だと考えるが
杉山が外れたのは恐らく足の具合が悪いのだと予測する。
予選ラウンドの中でも、テーピングをしながら
頻りに足を気にする杉山の姿があったので
足の調子も気になるところである。
まずは第1セット、ロシアのスパイクが決まりロシアのポイントで始まる。
しかし、日本もセンター線を使い、荒木がやり返す。
ロシアは予選ラウンドの時と同じく、木村を狙っており
これが大当たりで、いきなり連続ポイントで1-5と大きくリードされる。
予選ラウンドでストレートで負けてしまっただけに
この試合はどうにか雪辱を晴らしたいところである。
そのままロシアに押されて最初のテクニカルタイムアウトは
2-8と非常に苦しい立ち上がりで迎える事になる。
ロシアに完全に押さえ込まれる中、日本は高橋を中心に攻めるが
ロシアの高さの前にどうにもならず2回目のテクニカルタイムアウトも
8-16と点差は開いたままである。
ここで気がつくのは、先日のサッカーの日本対イエメン戦と同じく
カメラワークが最悪である。
カメラがぶれており、見られたものではない。
と思っていたら、やはりテレビ局に苦情が行ったようで
アナウンサーが、この映像は現地のイタリアの放送局の
映像を使用している旨を早速伝えていた。
私が勘違いしているのか解らないが
世界のテレビ局のレベルはここまで低いモノなのだろうか。
日本の映像を考えると非常にクオリティーが高い。
それだけにこのレベルのカメラワークだと
非常にストレスを感じてしまう。
注目している試合なだけに、大いに残念である。
試合はそのまま終盤に入りロシアのセットポイント。
日本は何とか奮戦するが、最後は15-25と
10点差をつけられてしまう。
どうにか第2セットで巻き返しを狙いたいところである。
続く第2セット、今度は日本のポイントで始まる。
序盤、日本はロシアのミスと小山、荒木の活躍で
いきなりの連続ポイントで5-1とリードする。
第1セットとは全く逆の展開である。
しかし今度は日本のミスで6-6と即座に同点に追いつかれ
そこから6-7と逆転される。
そのまま、木村のスパイクがアウトとなり
6-8で最初のテクニカルタイムアウトを迎える。
その後もロシアの勢いが止まらず、連続ポイントなどで
日本は完全に押さえつけられ、2回目のテクニカルタイムアウトは
10-16とまたも大きく離されて迎える。
しかし、ここで日本についに流れがやってくる。
小山のバックアタック、石川、荒木のブロックポイントなどで
17-20と3点差まで追いすがる。
そしてそれがロシアのミスを誘い21-22と1点差。
しかしここでロシアも踏ん張り22-24でロシアのセットポイント。
日本は頑張ったのだが、最後は小山のスパイクがアウトになり
22-25と良いところまで行きながら敗北してしまう。
迎えた第3セット、このセットも日本のポイントで始まる。
そのまま日本は石川のブロードや
小山の強力なジャンプサーブなどが決まり
第2セットと同じく序盤からリードを奪う。
そしてこのセットはついに8-3と日本が初めて5点リードで
最初のテクニカルタイムアウトを迎える。
日本はやはり竹下に綺麗にレシーブが返った時は
良い攻撃が決まっているが
ロシアのサーブの前にレシーブを崩され
日本の本来の攻撃の形が出てこない。
高橋の技術や、小山の運動能力に頼んだ攻撃になってしまうと
さすがにこの世界レベルでは通用しない。
そしてこのセットは日本の調子が良く
2回目のテクニカルタイムアウトも16-9で大きくリードして迎える。
こうなると何とかロシアに一泡吹かせて欲しいところである。
そしてロシアに少々逆襲されるが、20-15と日本リードで
セット終盤に入り、その後運も味方し21-15となり
ロシアも堪らずタイムアウトを取る。
しかし、ここからロシアの脅威の逆襲が始まる。
何と6連続ポイントで21-21と一気に同点に持ち込まれる。
ところが、日本も黙っているわけはなく
24-22とついにセットポイントまで漕ぎ着ける。
しかしここでロシアも連続ポイントで24-24のデュース。
そしてロシアのガモワのスパイクが外れて25-24。
その後、またロシアに入れられて25-25。
今度は日本の高橋のスパイクで26-25。
ここでロシアがまたも返して26-26と息もつかせない展開。
そしてついにここでロシアがブロックポイントで27-26。
このセットで初めてリードされる。
しかしここは小山がしっかりと切って27-27。
ところが、日本の攻撃がロシアのブロックにかかり
27-28でロシアのマッチポイント。
そして最後は荒木のスパイクがアウトとなり
27-29でまたもロシアの前にストレートで敗れてしまう。
観戦している方としても、何とも悔しい展開である。
明日のブラジル戦に良い勝ち方を出来れば
日本は準決勝へ駒を進める事が出来るが
ブラジルはロシアよりも更に世界ランクは上。
しかしながら、個人的には日本としては
ロシアよりもブラジルの方が相性が良いと思えるのである。
ロシアのサーブやアタックをレシーブする事に関しては
非常に厳しい様に見えるのだが
ブラジルのサーブやアタックに関しては厳しい事には変わりないが
ロシアよりは形が作れているように思える。
そのため、明日のブラジル戦に大きな期待を残して
観戦する事にしたい。