世界バレー2006、二次リーグで日本はトルコと対戦した。
昨日のキューバ戦敗戦は非常に手痛いスタートだが
まだメダルへの道が完全に閉ざされたわけではない。
苦しくはなったが、残り全勝して可能性を広げたい。
日本のスタメンは昨日と変わり、小山に代わって落合が入り
その他は竹下、高橋、木村、杉山、荒木、リベロに菅山と言う布陣。
トルコには若手のサウスポーで得点力の高い
ネスリハンがおり、これにどう対抗するかが
勝負の鍵となるだろう。
第1セット、まずはトルコのサーブミスで日本のポイントで始まる。
日本は木村のスパイクが続きいきなり連続ポイント。
これは幸先の良いスタートである。
しかしその後トルコに追い上げられ
最初のテクニカルタイムアウトは7-8とトルコに
一歩リードされる展開で迎える。
そしてタイムアウトの後、トルコの連続ポイントで
序盤からリードを広げられる。
しかし日本はここで落合が爆発。
ブロックにアタックにと活躍し4点差あったところを
13-12と一気に詰め寄り、杉山がクイックで続き
13-13と同点まで追いつく。
そしてそのまま日本はリードに成功し
2回目のテクニカルタイムアウトは16-14と逆転して迎える。
願わくば、このまま一気に第1セットは取りたいところである。
その後も落合が冷静な判断で活躍する他
杉山の神速ブロードなどが功を奏して連続ポイントを重ね
19-14とトルコを大きく引き離してセット終盤へ。
終盤に来てトルコも追い上げてくるが24-22で
まずは日本のセットポイント。
しかしここでトルコが連続ポイントで24-24のデュース。
この後のセットの事も考えると、このセットは確実に取り
流れを掴んでおきたいところ。
そしてこの大事な場面でまず高橋が決めて25-24と
日本のセットポイントとするが、トルコもネスリハンが
きっちり決めてデュースに引き戻す。
そしてそのままトルコのポイントで25-26とトルコのセットポイント。
しかしここは杉山が決めて26-26と同点に戻す。
その後もトルコが決めるが、荒木がやり返し
一進一退の白熱した展開が続く。
そして28-28となったところで、菅山が会心のレシーブ。
それを高橋がきっちりと決めて29-28と日本のセットポイント。
最後は木村の強打で30-28と長い第1セットに勝利した。
最初から苦しい試合だったが、このままの流れで
一気にトルコをたたんで欲しいところである。
続く第2セットはトルコのポイントで始まる。
しかし日本は杉山のブロック、アタックなどで4連続ポイント。
その後トルコも追い上げるが、杉山のブロックが大当たりし
最初のテクニカルタイムアウトは8-5で日本のリードで迎える。
日本は得意のスピードバレーでトルコのブロック陣を揺さぶるが
トルコも引き下がらずにジリジリと追い上げる。
そして2回目のテクニカルタイムアウトは15-16で
トルコに逆転されて迎える事となる。
日本はこのテクニカルタイムアウトの後
連続得点で17-16と逆転するが、トルコもそれに対応し
一進一退の攻防が続く。
その後トルコがリードしたまま展開し
日本が同点に持って行く場面もあったが
22-24でトルコのセットポイント。
そのまま最後は荒木のスパイクが外れ
22-25で第2セットはトルコに取られる。
セットカウント1-1で迎えた第3セットは
高橋のスパイクで日本のポイントで始まる。
そして相変わらずの杉山のブロックが大当たり。
神速ブロードも健在で序盤から良いリズムである。
5-4になったところで落合に代えて小山を投入。
この小山の投入で一気に流れを日本に持って行きたい。
そしてその小山のバックアタックも決まり
最初のテクニカルタイムアウトは8-5で日本リードで迎える。
その後トルコも追い上げ、セット中盤は
一進一退の攻防となる。
しかし2回目のテクニカルタイムアウト直前に
トルコに連続ポイントを許し14-16とトルコリードで
テクニカルタイムアウトを迎える事になる。
しかし、テクニカルタイムアウトの後
日本は粘り、19-18で一歩リードしたところで
竹下の値千金の素晴らしいサーブポイントで20-18。
ただ、トルコもしっかりと連続ポイントで20-20。
ところが、ここで今度は荒木のブロックで21-20。
何とも白熱した素晴らしい試合となってきた。
荒木がブロックを決めればトルコはクイックで21-21。
トルコがクイックなら今度は高橋がコースを狙って22-21。
そしてこの高橋が続けて決めて23-21。
日本はここでワンポイントブロッカーで宝来を投入。
そしてこの宝来の投入が大当たりでブロックポイント。
しかも2連続でブロックポイントを決め25-21で
第3セットは日本が勝利。
この宝来のブロックには恐れ入った。
本当に素晴らしい活躍である。
そして運命の第4セット。
日本としては出来ればこのセットで決めて
ファイナルセットへの持ち越しは避けたいところである。
第4セットは荒木のブロックポイントで日本リードで始まる。
このセット日本はリズムに乗って序盤からリードを取り
ネスリハンのアタックも封じ、杉山のブロックも大当たりと
素晴らしい試合展開で最初のテクニカルタイムアウトは
8-4と4点のリードで迎える事となる。
その後も日本のブロード攻撃にトルコは完全に取り残され
小山が入った事によりブロックに飛ぶ陣形も崩れ
日本の攻撃が面白いように通り、日本はリードを広げ
2回目のテクニカルタイムアウトは16-9と
怒濤の7点リードで迎える。
このままリズムが崩れなければ確実にこの試合勝てるだろう。
そして試合は日本リードのまま20-12と終盤へ。
そのまま日本は24-17でマッチポイントを握り
危なげない試合展開で最後は杉山のブロックで
25-17でトルコを下した。
この勝利で日本は二次リーグ突破を決めた。
しかしメダル獲得の為には今後も負けるわけにはいかない。
決勝リーグへの切符は掴んだが、明日はセルビアとの一戦。
どちらにせよ今後も強豪との試合が待っており
厳しい試合が続くことは間違いない。
このトルコ戦の勢いをそのままに、このまま二次リーグは
全勝と行って欲しいところである。
さて、今度はサッカーである。
AFCアジアユース選手権準決勝で
U-20日本代表は韓国と対戦した。
既に来年に行われるU-20によるワールドカップに
出場は決まっているが、このアジアユース選手権で
是非とも優勝して欲しいものである。
日本のスタメンはGKに林、DFに内田、堤、福元、槙野
MFに梅崎、田中、柏木、青山
FWには森島と河原が入っている。
控えにはハーフナー・マイクや青木がおり
この2人のFWがなかなか心強い。
対する韓国はこの大会で圧倒的な強さを見せており
日本がそれに対してどう対抗するかも見所だろう。
日本のキックオフで試合開始。
ところが立ち上がり30秒でいきなり韓国のゴール。
スルーパスが通った右サイドからスルスルと上がられ
綺麗に中央に切り替えされてゴールである。
日本はほぼ何もしていない状態で得点されるという
何とも厳しい立ち上がりとなった。
まだ時間があるとは言え、観戦している方は
意気消沈してしまう様ないきなりの先制ゴールであった。
しかしここで日本を救うプレーをするのは森島。
得点には至らないが再三に渡り韓国のゴールへ向かい
素晴らしい攻撃を仕掛け、味方に再び力を取り戻させた。
前半も中盤になると既に立ち上がりのショックは消え
韓国に堂々と立ち向かう日本代表に戻っている。
日本は森島、河原、柏木などが素晴らしい攻撃を仕掛け
その度に何度も決定的なチャンスを得るが
韓国もどうにかそれに対応し、前半は0-1で折り返す。
迎えた後半、韓国のキックオフで始まり
前半同様にまずは韓国が日本に攻め込んでいく。
この後半の立ち上がりは日本にとって大事なポイントとなるだろう。
ここで驚きの展開が訪れる。
前半に韓国にやられたのと全く同じ感じで
後半から入った香川を起点に森島に通し
森島が値千金の渾身のシュートを韓国ゴールに叩き込んだ。
これには韓国が意気消沈した事だろう。
こういう展開の場合、やり返された場合は
やり返された方が大きな精神的ダメージを受けるモノである。
後は日本がこの得点に浮き足立たなければ
次の追加点で勝ち越しと行く事だろう。
しかし今度は韓国がキッチリとやり返そうと
再三に渡り日本ゴールを脅かす。
ただ、前半の日本の様な勢いはない。
既にスタミナが減っていることもあるだろう。
気になるのは日本にファウルが多く
イエローも出ていることである。
そしてその心配が的中したのは後半38分。
韓国の決定的なチャンスを潰した槙野が
ファウルを取られ、一発レッドで退場。
この1-1の状態で守備の要である槙野が退場。
このまま延長戦にもつれ込み、時間が経てば立つほど
何とも厳しい状態が出来上がってしまう事だろう。
韓国はこの槙野の退場を機会に一気に勢いを取り戻し
大いに攻めて来る。
それに対し日本は田中に代えて森重を投入。
どうにか延長戦になる前に決めておきたい。
1人少ない状態の日本に対して
韓国は力でゴールをこじ開けようと必死に攻めるが
日本は何とか守りきるのが精一杯で
韓国のゴールを割る事が出来ず、試合は延長戦へ。
そして運命の延長戦前半、両チーム円陣を組んで臨む。
日本のキックオフ、いきなり開始早々日本の森島が
強力なシュートを見せ、味方の士気を挙げるプレー。
そんな森島の思いが通じたのか
再三韓国に攻め入られ、苦しい思いをしていた
延長戦前半16分、右サイドから柏木が運び
それを柏木を追い越していった梅崎へ。
その梅崎が中央に折り返し森島がシュート。
このシュートを相手GKが弾き、それを途中出場の青木が
これまた値千金の渾身のシュート。
このシュートは相手GKの手にかかるが
その手を押しのけゴールへ。
これで2-1とこの苦しい場面でようやく日本が勝ち越しに成功した。
そのまま何とか守りきって延長戦前半は終了。
迎えた延長戦後半、韓国のキックオフで試合開始。
もうここまで来ると、日本も韓国も必死である。
勢いなどと言う言葉では表現できない力強さで
お互いにしのぎを削る素晴らしい戦い。
そしてそんな延長戦後半5分、日本は自陣ペナルティーエリアの
すぐ近くの中央付近でファウルを犯してしまう。
そしてそのFKが入ってしまう。
これで土壇場に来て2-2と同点になる。
残り10分で、同点に追いつかれてしまうと
既に90分を楽に越えているだけに疲れのある日本にとって
精神的に非常に苦しい状況に追い込まれた。
攻めると言うより、守りきるので精一杯な感じで
結局そのまま延長戦が終了。
試合はついにPK戦にもつれ込んだ。
PK戦になれば日本には有利である。
と言うのも、日本の守護神の林はPK戦に強く
A代表の守護神、川口の様なスーパーセーブを見せる事がある。
それだけに大いに期待したいところである。
迎えたPK戦は林の活躍もあり
お互いに入れたり外したりで5人目までを終え
ついにサドンデスに突入。
日本の6人目が決め、韓国の6人目。
これを止めれば決勝進出という場面で
林がやってくれた。
シュートが放たれた瞬間、横っ飛びで左へ。
そしてこのシュートを止め、ついに決勝進出を決めた。
この試合、まさに先のAsia Cupの川口を見ているようであった。
このアジアユース選手権、この準決勝が事実上の決勝戦と
言われており、次の北朝鮮戦は韓国よりは楽な相手。
これまでこのU-19のアジアユース選手権では
黄金世代と言われた中田や小野の時代でも
優勝することは叶わなかった。
もし、次の北朝鮮戦に勝って優勝したとすれば
今後の日本サッカー界を強く照らす素晴らしい世代の
登場という事になるだろう。
次の北朝鮮戦、大いに期待したいところである。