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日本対中国

世界バレー2006決勝ラウンド最終戦となる5位決定戦で
日本は世界ランク1位の中国と対戦した。
日本は先のワールドグランプリでも決勝ラウンドで
同じく5位決定戦を中国と対戦しており、敗戦を喫している。
相手は世界ランク1位の強豪とは言え、今度こそは勝利したい。
そしてその勝利で世界バレーを良い形で終わりたいところである。

日本のスタメンは竹下、荒木、高橋、木村、杉山、小山
そしてリベロに菅山のこれまでと変化はない。
小山に取っては母国との対戦。
現在は日本国籍となったが、この一戦には並々ならぬ闘志を感じる。
その対する中国はキャプテンのヒョウ・コンを中心に
シュウ・ソコウ、リュウ・アナン、オウ・イメイ、ジョ・ウンレイなど
ベストメンバーで布陣を組んできている。

第1セット、まずは中国のポイントで始まり
そのまま中国が連続ポイント。
立ち上がりは完全に中国ペースで1-5とリードされる。
最初のテクニカルタイムアウトは中国に良いようにやられて
何と1-8と完膚無きまでに叩きのめされて迎える。
中国のしっかりとしたブロックの前に日本は自分達のバレーを
出すことが出来ず、何とも厳しい状況である。
しかし小山の奮戦で5-11と徐々に差を詰める。
それに荒木も続き、ブロックポイントにスパイク
そしてサーブポイントと大活躍し10-14。
日本はようやく中国のタイミングを掴み始める。
しかし中国もここで踏ん張り、2回目のテクニカルタイムアウトは
11-16で詰めた差を再度少々広げられて迎える。
ところがタイムアウトの後、小山の2連続ポイントで
13-16と日本は再び差を縮める。
その後も小山、木村、荒木の活躍により17-19と2点差とする。
しかしここに来て中国がまたも逆襲。
再びリードを広げられて19-24と中国のセットポイント。
最後は中国のきわどいサーブが入り19-25で
第1セットは中国に軍配が上がった。
しかし、日本も期待の小山が負けておらず
今後のセットに期待出来そうな勢いである。

続く第2セット、中国のサーブがアウトとなり
このセットは日本のポイントから始まる。
そのまま一進一退の攻防が続き
第1セットとは明らかに違う立ち上がり。
最初のテクニカルタイムアウトは中国に一歩リードされ
7-8で迎えるが、このセットは期待出来そうである。
その後も日本は同点に追いつくが
なかなか逆転するには至らない。
2回目のテクニカルタイムアウトも15-16で中国に
一歩リードされ、油断出来ない状況は続く。
そして18-20と中国にリードを広げられてセット終盤へ。
しかし、ここに来て小山がスパイク、サーブポイントと
2連続得点をあげて21-21と再び同点に持ち込む。
ところが中国も粘り再び21-23とリードを広げられる。
ただここでも竹下と小山の活躍で22-23と日本も粘る。
そして中国のポイントで22-24と中国のセットポイント。
しかし木村のスパイクはアンテナに触れてしまい
22-25と第2セットも中国に連取されてしまう。
ただ、第1セットよりも良いリズムで来ているだけに
この第3セットから盛り返してもらいたい。

迎えた第3セットは日本のポイントで始まる。
このセット序盤は点差こそ開かないが
日本がリードする場面が見られ
やはり徐々に日本の調子が上がってきている様に見える。
後はそれがこのセットでしっかりと出ないと
後のない日本に取っては厳しいだろう。
5-7と中国にリードされるが、杉山の神速ブロードと
竹下の絶妙な押し合いで7-7と追いつく。
その次の攻撃で中国に得点され
最初のテクニカルタイムアウトは7-8で迎える。
このタイムアウトの後、中国が連続ポイントで
7-10とここに来てリードを広げられる。
中盤までに追いつかないと日本は苦しいと思われる。
しかし流れは小山が強力なスパイクで切る。
この試合、小山の活躍は目覚ましく頼りになる。
その小山にこの大会で安定感のある攻撃を続ける
木村も続き中国にどうにか食らいつき12-13と
日本は1点差に詰め寄る。
そして2回目のテクニカルタイムアウトは14-16と
中国リードで迎える。
しかしこのテクニカルタイムアウトの後、小山のスパイクと
荒木のブロックポイントで16-16と同点に追いつく。
ところが中国もここで連続ポイントで16-19。
ここに来て手痛い攻撃を受けてしまった。
日本はタイムアウトを取るが、その後も中国のポイントで16-20。
しかしここで小山が難しいボールを見事に決め
その後サーブで中国を崩して自ら2連続ポイント。
この試合1人で何点取るのかと言う活躍である。
ただ中国もしっかりとここは切り返し19-23と
いよいよ日本は苦しくなってきた。
そして高橋のワンタッチを狙ったスパイクが外れ
19-24と中国のマッチポイント。
その後高橋が自ら得点し20-24としたところで
日本は石川を投入。
この石川が直後にブロックを決め、その流れから
木村がスパイクを決め、21-24と日本が粘る。
そしてここでオウ・イメイのスパイクを拾って
またも木村のスパイクが決まり22-24。
しかし最後は日本がブロックするもアウトとなり
22-25で中国にストレート負けを喫した。
何とも残念ではあるが、ワールドグランプリに続いて
6位という成績で終わる事が出来た事は
明らかに今までの日本とは違う事を示唆する。
6位とは言え、安定した強さは今後につながるものであり
1大会だけ良い成績に納まるよりも素晴らしい事である。
今の日本代表にはスタメンの他にも
技術の光る落合や、期待の新星である石川。
他にも竹下の跡を継ぐ高橋翠、強力なアタッカーの井野。
一時的とは言え、杉山をサブに下げさせた宝来など
サブのメンバーも充実しているだけに
今後の女子バレー日本代表には期待が出来そうである。
是非とも次の北京五輪では東洋の魔女の
復活を見せて欲しい。