電車に乗ろうと駅の改札を通ったときの事である。
よく落し物の定期券の名前が黒板に書いて置いてある駅があるが
私が使ったその駅もその黒板が出ていた。
何の気なしにふと見てみると落し物の定期券の名前の欄に
「孫悟空」・・・・。
定期券は購入する時に名前を適当に変えても購入できるというのを
聞いたことがあるが、全くもってメリットがないので
気にもとめていなかったが、こういう事に使うやからがいるらしい。
まぁ、落とした主もさすがに名乗り出ることは出来ないだろう。
理由としては二つある。
第一・・・恥ずかしくて名乗り出ることが出来ない。
第二・・・名乗り出たとしても、自分が「孫悟空」である事を証明できない。
この二点に尽きるだろう。
しかもこの名前を書いた駅側の人間も人間である。
業務上書かないわけには行かないのだろうが
駅の入り口の改札にその定期の期限が切れるまで
「孫悟空」という名前を出さなければならないのは
情けないことこの上ない。
非常に貴重な体験をした。