中国で行われている東アジア選手権初戦で
日本は北朝鮮と対戦した。
北朝鮮は格下とはいえ、前回の戦いでは負けており
しかも本調子でない上に
ベストメンバーではない日本代表にとっては
気の抜けない戦いとなりそうである。
注目のスタメンだが
GKに川島
DFに水本、加地、中澤、内田
MFに遠藤、羽生、鈴木、山岸
FWに播戸、田代
岡田監督はどうやら色々と試す気満々のようである。
川口を温存し、DFも阿部が離脱した部分を水本で埋めている。
他にも中村憲剛や大久保の不在を羽生や山岸で埋め
FWには高原、巻の代わりに播戸と田代を投入。
この布陣がどのように作用するかは全く未知数であるが
良い方向に向かうモノと信じたい。
試合が行われている中国の重慶は
アジアカップで日本が大ブーイングを受けた地であり
今回も国歌斉唱の時点から最悪のマナー。
北朝鮮を応援するのではなく
日本へブーイングするために集まった中国人が多く
何ともスポーツをバカにした愚行だろうか。
相手をリスペクト出来ない人間はスポーツや音楽をする資格はない。
日本のキックオフで試合開始。
・・・・と共に、飛んでもない出来事が。
立ち上がりの様子を見ていたら前半5分にいきなり試合が動く。
いきなり攻め込まれ、コーナーキックを取られ
そのコーナーキックは防いだが、その後直ぐにつなぎ直されて
ペナルティーエリア付近から日本のディフェンス4人が
ことごとくかわされ、そのままシュート。
これがゴールとなり、試合開始直後の手痛い失点を喫してしまう。
先制されたとは言え、開始直後の失点なだけに
ここから日本が一気にペースを握って攻め立てる。
特にサイドの内田が果敢に攻め込み
良い流れを作り出している。
しかしながら内田のクロスの精度が悪すぎる。
圧倒的に日本がボールを支配しているのに
肝心の攻撃の詰めに入るクロスが
北朝鮮に邪魔され入らない。
クロスの精度が上がらなければ点が入るわけもなく
そうなれば北朝鮮はより安心して守りを固められる。
先制点を取られたとはいえ、北朝鮮はカウンターのチーム。
守りは堅く、精度の高いクロスを上げない限り
北朝鮮の流れを崩すことは叶わない。
結局前半はそのまま終了し
0-1で折り返す事となる。
北朝鮮のキックオフで試合再開。
後半は立ち上がりから日本が前半の終了間際と
同じような流れでとにかく攻め続ける。
やはり中心となるのは内田のサイドからの突破である。
ただ、内田は突破までは良いのだが
クロスの精度が悪すぎる。
播戸や田代を始め、他の選手も頑張るのだが
あのクロスでは難しい。
逆に北朝鮮はクロスの精度が悪い分、冷静に対処出来て
なんとも嫌な空気である。
この空気感を打開する為に後半20分、日本が取った策は
播戸、山岸に代えて前田、安田の投入である。
そして後半24分、この交代が大当たりとなる出来事が。
安田がサイドから1対1を制してクロスを上げる。
シュートとも思えるクロスだったが
相手GKが弾いたがこれを前田がヘッドで押し込み
日本待望の得点となる。
これで1-1とまずは同点に持ち込んだ。
クロスの精度に関しては今ひとつだったが
サイドでの1対1を制したスピードは賞賛するべきだろう。
その後、日本は内田に代えて駒野を投入するが
これ以上の得点はなく、1-1で東アジア選手権初戦を終えた。
初戦は引き分けとなったが
今回の試合、全く持って歯ごたえのない試合となった。
やはり軸がしっかりしていない。
チーム発足からの期間を考えれば仕方ないが
せめてオシム監督の意志を継ぐ人間を
監督に据えればもっと面白くなったのではないかと
考え込んでしまう次第である。
東アジア選手権の結果はあまり重要視するべきではないが
今後の日本代表の事を考えると
このままでは次のワールドカップの本戦出場が危ない。
この先、更なる進化を遂げるべく頑張って欲しいモノである。