女子バレーワールドグランプリ2007で
日本は第4戦、チャイニーズタイペイと対戦した。
先日のキューバ戦ではフルセットの末
惜しくも敗れてしまったが、それ以外は全て白星。
この試合も格下相手と言う事もあり、快勝して欲しいものである。
日本のスタメンに変化はない。
竹下、高橋、栗原、荒木、庄司、木村
そしてリベロに佐野が入っている。
木村や高橋が今一歩の部分が気になるが
この試合でどこまで調子が上がっているか
非常に興味深いところである。
第1セット、まずは高橋のアタックがブロックにかかり
チャイニーズタイペイのポイントで始まる。
日本は立ち上がりが悪いながらも、相手のミスに救われる展開。
しかしながら栗原の奮戦により徐々に調子を取り戻し
最初のテクニカルタイムアウトは7-8とほぼリードされる事なく迎える。
その後、しばらく一進一退の攻防が続き
2回目のテクニカルタイムアウトは15-16と
点差に変化は見られない。
チャイニーズタイペイの調子が良いと言うより
日本の立ち上がりが非常に悪いと言う印象がある。
やはり木村や高橋の復調は見られないのだろうか。
日本は相手のミスもあり、逆転し20-17とリードし
そのまま24-18で最初のセットポイントを迎える。
チャイニーズタイペイに1点返されるが
最後は高橋の強打で25-19で第1セットを先取する。
第2セットもチャイニーズタイペイのポイントから始まり
そのままいきなりの2連続ポイント。
日本も木村のフェイントなどでやり返すが
高橋も含め、絶好調には程遠い出来映え。
日本の攻撃は栗原が中心となり
それに荒木と庄司が続く。
しかしながら荒木も前大会のような活躍ぶりは見られない。
また、攻撃のバリエーションも杉山がいた頃のような
横を使ったブロード攻撃が少なく
チャイニーズタイペイに完全に攻撃を読まれている展開。
最初のテクニカルタイムアウトはどうにか8-7と
リードして迎えるが、この先非常に心配である。
日本はその後、栗原の強打や庄司のブロックポイント
そして佐野の好レシーブなどでリードを奪い
2回目のテクニカルタイムアウトは16-10で迎える事となる。
ここから荒木のブロックが一気に調子付き19-10と
セット終盤へ大きなリードを手に入れる。
その後も荒木が大爆発し、日本は24-15とセットポイントを取り
チャイニーズタイペイに連続ポイントを許すも
最後は高橋のスパイクが決まり25-17で第2セットも連取した。
迎えた第3セット、日本は荒木を下げて先野を投入。
日本のポイントから始まったこのセットは
序盤から非常に佐野の活躍が目立つ。
ようやく全日本の雰囲気に慣れた感がある様に思える。
それに続いて栗原などの好調の選手が続き
日本は序盤からリードを奪ったまま
最初のテクニカルタイムアウトを8-2と大量リードで迎える。
その後も日本の攻撃が止まらない。
木村のバックアタックや高橋のサービポイントなど
不調の選手も奮戦し何と10連続ポイント。
前代未聞の連続ポイントで日本は16-4と
余裕のリードで2回目のテクニカルタイムアウトを迎える。
このテクニカルタイムアウトの後
日本は庄司に代えて多治見を投入。
超ベテランが入ったところで、この多治見がいきなりの強打。
ここから多治見は2本連続で強打で決める好調ぶり。
既に2度のオリンピックを経験しただけに
プレイが安定しており、安心して見ていられる。
これに木村がアタック、ブロックを決めてまたも連続ポイント。
20-4と言う前代未聞の得点差である。
しかし、ここで日本代表は止まらない。
ここでまたも多治見が2連続ブロックポイントを決めて
これで6連続ポイントと、もうもの凄い状態。
この全日本の好調ぶりがチャイニーズタイペイにも伝染し
ミスを犯し、ここでまたも多治見がブロックポイント。
見ている方としてもわけが解らない程の強さで
24-4とついに日本がマッチポイントを迎える。
そして最後も多治見が強烈なブロード攻撃を決めて
25-5で第3セットを取り、終わってみればストレートで
チャイニーズタイペイを下してしまった。
しかしながら、まだ前大会のエース達の調子は良くない。
多治見がラストで圧倒的な力を見せつけたが
栗原、多治見クラスの活躍を高橋、荒木、木村あたりが
見せてくれないと、この先の世界トップレベルの国との対戦は
非常に苦しくなると予想される。
果たして全日本の今後はどうなるだろうか。