女子バレーワールドグランプリ香港ラウンドで
日本は強豪イタリアと対戦した。
ついに本当のトップクラスとの試合。
ブラジル、キューバ、イタリア、ロシア、中国
このあたりに勝利できなければ日本のメダルは
難しいと言って良いだろう。
先日敗戦を喫してしまったアメリカに関しては
ランキング的には世界トップクラスである事は
間違いないのだが、まだその力に粗が目立つ。
それだけにこの試合、勝利して欲しいところ。
日本のスタメンは神戸ラウンドとは変更があり
竹下、高橋、杉山、荒木、木村、狩野
そして佐野が入る布陣。
荒木が復活したのは嬉しいところ。
栗原を出さないのは休ませる意味もあるが
どうやら試したい事がある模様。
第1セットまずはイタリア相手に
杉山のブロックポイントが決まり
景気よくスタートする。
序盤は一進一退の攻防が続き
最初のテクニカルタイムアウトも8-7と
点差が開かず、気の抜けない戦いとなっている。
しかしながら目立つのは杉山の守備。
ブロックポイントなど、非常に良い動きで
イタリアの攻撃の芽をしっかり摘んでいる。
また、狩野も栗原の代わりをしっかり務めている。
個人的にはここに落合、宝来、菅山、小山らがいないのが
なんとも残念だが、仕方ないところなのだろう。
その後も点差が2点以上開くことはなく
接戦となっていたのだが、テクニカルタイムアウト直前に
引き離され14-16で2回目のテクニカルタイムアウトを迎える。
ここまで喰らいついているだけに、このセット勝利したい。
日本はワンポイントの大村やセカンドセッターの河合など
チーム全員を使用して戦うが、イタリアに後一歩及ばない。
後半から徐々に引き離され17-24となり
そのまま押し切られて17-25で第1セットを落としてしまう。
続く第2セットまずはイタリアのサーブミスで
日本のポイントから始まる。
第2セットも第1セット同様に序盤は接戦となる。
そして最初のテクニカルタイムアウトは
7-8とイタリアリードで迎える。
しかしその後、またも徐々に引き離される展開となり
2回目のテクニカルタイムアウトは13-16と
イタリアのリードで迎えることとなる。
この後、日本は桜井を投入するなどして
どうにか立て直しを図るが19-24で
イタリアのセットポイントとなってしまう。
日本は木村が1ポイント返すが、結局20-25で
第2セットも続けて落としてしまう。
後のない第3セット、この試合絶好調の
イタリアのジョーリの強烈なスパイクで
イタリアのポイントでスタートする。
この第3セットはこれまでとは違い
序盤からイタリアがリードする展開。
高橋が難しいトスに反応するなどして
どうにか立て直しを図るのだが
やはりイタリアほどのチームとなると
やり込めるまでの勢いには達していない。
結局最初のテクニカルタイムアウトは
4-8と引き離されて迎えることとなる。
その後、日本は欲しいところで連続ポイントを
取ることが出来ず、苦しい展開となるが
中盤で14-14とついにイタリアを捕まえる。
2回目のテクニカルタイムアウトは14-16と
イタリアリードで迎えるが、リズムは悪くないだけに
どうにかこのセット、勝利して欲しいところである。
そしてこの後、荒木のブロードやなんと大村のバックアタックで
17-17と再び日本はイタリアに猛追をかける。
ここからは日本は大村を中心にイタリアと戦う展開になる。
そして終盤、木村が押し込んで20-19と
ついに日本が逆転に成功する。
そして荒木のブロックポイントなどもあり
日本は4連続ポイントで22-19とここに来て大きくリードを取る。
しかしさすがイタリア、ここから強烈なスパイク一閃。
これで一気に勢い付き、22-22とあっという間に同点に追いつかれる。
これが世界のトップチームの強さだろう。
日本は大村までイタリアのブロックに止められ
22-24で一気にイタリアのマッチポイント。
しかし最後は高橋のアタックがアンテナに当たってしまい
第3セットを落とし、ストレート負けを喫してしまう。
文字通り全員バレーで戦って負けてしまったが
そこまで大きな負けとは思えない。
と言うのも、日本は非常に様々な事を試している感があり
狩野、大村、河合などの戦力の確認
荒木の復帰、栗原の休養などの観点からすると
イタリアから質の良い経験値を手に入れたと
喜ぶべきかも知れない。
ただ、良くを言えばフルセットで戦い
あわよくば勝利出来ればもっと面白い事になっただろう。
それだけに、明日の中国戦はまた一風変わった日本代表を
見ることが出来るかも知れない。
明日の中国戦、期待したい。