女子ワールドカップバレー2007最終ラウンド最終戦
日本は最後の大一番、ブラジルとの対戦に臨んだ。
昨日の敗北で今大会での五輪への切符は絶たれたが
来年の5月に向けて再スタートを切るべく
この最後のブラジル戦、南米の王者を相手に
思い切った戦いで勝利して欲しいものである。
日本のスタメンは竹下、高橋、栗原、多治見、荒木、木村
そしてリベロに佐野が入っている。
個人的にはここでなぜ杉山を外したのか納得が行かない。
ブラジルは毎度木村を狙って攻撃を仕掛けており
レシーブの悪い木村を外すのが普通と考えるのだが
試合を見ないと解りそうにない。
対するブラジルは毎度散々苦しめられるエース・シェイラを中心に
フォフォン、ジャケリネなど相変わらずのメンバーで臨んできている。
第1セット、まずはブラジルの2連続得点で始まり
序盤からリードを奪われるが
日本は高橋などがしっかりと機能し
木村のサーブポイント、多治見のブロックなどで応戦し
最初のテクニカルタイムアウトは大きく引き離されず6-8で迎える。
しかしこのタイムアウトの後、栗原を中心に逆襲し逆転に成功。
ところがここでブラジルもやり返し、ブロックポイントなどで
再び逆転される展開に。
それでも日本は大きく引き離されず14-16で
2回目のテクニカルタイムアウトを迎える。
しかしこの後が続かなかった。
ブラジルの強力な攻撃とブロックの前に耐えきれず
16-24でブラジルのセットポイントとなり
そのまま最後は栗原のアタックがアンテナに当たり
16-25で第1セットを落としてしまう。
続く第2セットもブラジルの2連続得点から始まる。
日本は荒木や多治見が活躍しリードされながらも
大きく引き離されず最初のテクニカルタイムアウトは
6-8で迎える事となる。
しかしこの後、苦しい戦いの末に13-12とついに逆転。
そこに木村のサーブポイントで14-12と引き離し
ここから高橋、栗原の強打が決まり16-13と
ようやく日本がリードして2回目のテクニカルタイムアウトを迎える。
そしてこの後、何とブラジルのジャケリネが徐々に不調に陥り
日本はそこを狙ってしっかりと攻撃を仕掛け
リードを保ったままセット終盤へ持ち込む。
しかしセット終盤に来て22-22と同点に持ち込まれ
試合はもつれるが、土壇場でジャケリネが大きなミスを犯し
24-22で日本は初のセットポイントを迎える。
ブラジルは慌ててタイムアウトを取るが間に合わず
1ポイントを返すが最後は荒木が決めて
第2セットを日本が取る結果となった。
第3セット、まずは栗原がフェイントでポイントを取り
日本のポイントからスタートする。
ブラジルは不調のジャケリネを継続して使うようで
日本としてはそこを突いて崩したいところ。
日本は立ち上がりから順調にブラジルを引き離していたが
ブラジルも引き離されたところでジャケリネを下げ逆襲。
7-8と逆転されて最初のテクニカルタイムアウトを迎える。
その後も日本は復活したブラジルを止められず
パウラなどにボコボコにやられてしまい
10-16と引き離されて2回目のテクニカルタイムアウトを迎える。
しかし、この後日本が怒濤の逆襲を仕掛ける。
シェイラ、パウラが少々ばたついた所を
一気に畳み掛け、木村のサーブポイントなどで17-18まで追い上げる。
ところが、この後が続かない。
今度はブラジルが怒濤の攻撃を仕掛け6連続ポイントを取られ
17-24とブラジルのセットポイント。
栗原が1ポイントを返すが最後は多治見のサーブミスで
第3セットは18-25で落としてしまう。
後のない第4セット、またもブラジルの2連続ポイントで始まる。
日本は栗原と木村が2連続ポイントで返し
序盤は白熱した試合展開になるように見えたが
やはり続かず、最初のテクニカルタイムアウトは
5-8とリードされて迎える。
その後も日本はブラジルのミスに助けられるが
やはり点差が縮まらない。
14-16で2回目のテクニカルタイムアウトを迎え
タイムアウト明けもブラジル相手に流れを掴むことが出来ず
ブロックに捕まるなどして18-24でブラジルのマッチポイントとなり
最後は高橋が連続でブロックにかかり18-25で第4セットを落とした。
この瞬間、セットカウント1-3でブラジルに敗北すると共に
日本のワールドカップバレー2007が終了した。
終わってみれば、やはり世界の強豪には勝てないのが
浮き彫りとなってしまった。
ポーランドなどの世界の強豪の1ランク下の相手には
勝利を収めているが、世界トップレベルの相手には
一度も勝てていないのである。
逆に考えるともう少しで世界トップレベルに入れるのだが
その後一歩が遠い事を思い知った大会になってしまった。
何が足りないのかは難しいが、どうやっても体格で劣るだけに
それぞれがしっかりと何か得意分野でミスのない活躍をしないと
世界レベルには入れないのかも知れない。
個人的には今大会ではアメリカの戦いは
日本にとって良い参考材料となるのではないかと思われた。
日本の正念場は来年5月に行われる大会。
そこで良い成績を残せば北京への切符が得られるのである。
このワールドカップバレーからどれだけ成長できるか
大いに期待して来年の5月を待ちたいところである。